平成28年度 春期 ITパスポート試験 問29 解説 マーケティング手法
一人一人のニーズを把握し, それを充足する製品やサービスを提供しようとする マーケティング手法はどれか。
- ア ソーシャルマーケティング
- イ テレマーケティング
- ウ マスマーケティング
- エ ワントゥワンマーケティング ✓ 正答
解説
選択の判断ポイント
この問題は、キーワード「一人一人のニーズ」に注目して解きます。マーケティング手法の名前にはその手法の目的がそのまま表れていることが多いため、それぞれの用語が何を指しているかを整理することで正解が導き出せます。
「ワントゥワン(One-to-One)」は直訳すると「1対1」です。顧客一人ひとりに合わせた対応を行うという手法そのものを指しているため、選択肢エが正解となります。
マーケティング手法の分類と特徴
ITパスポート試験では、マーケティング手法の違いを問う問題が頻出します。選択肢の内容を整理しておきましょう。
・ワントゥワンマーケティング 個々の顧客の購買履歴や嗜好をデータベースで管理し、その人に最適化された製品やサービスを提供します。現代ではネット通販の「おすすめ商品(レコメンド)」機能が代表例です。
・マスマーケティング テレビCMや新聞広告のように、不特定多数の顧客を対象に同一の製品を大量に販売する手法です。効率は良いですが、個々の細かいニーズには対応しにくいという特徴があります。
・ソーシャルマーケティング 企業の利益だけでなく、社会全体の利益や環境保全、法令遵守といった社会的な責任を考慮して行われるマーケティングです。単なる販売促進ではなく、社会的な課題解決を意識する点がポイントです。
・テレマーケティング 電話(テレフォン)を活用して、顧客への商品販売や市場調査、問い合わせ対応を行う手法です。手段としての電話に特化したマーケティング活動を指します。
ビジネス現場での活用と試験の意図
現代のビジネスにおいて、顧客は自分の好みを理解して提案してくれるサービスを強く求めます。この問題の教育的意図は、単に用語を暗記させることではなく、ITを活用した顧客管理(CRM:顧客関係管理)の重要性を理解させることにあります。
データベース技術が発達した現在では、ワントゥワンマーケティングは特別なことではなく、AIによる分析と組み合わせることで自動化されています。実務においては、顧客の属性や行動履歴をどのように集計し、どのタイミングでどのようなメッセージを送るのが最適かを判断する力が求められます。システム開発の現場でも、こういったマーケティング施策を実現するための「顧客データベースの設計」や「分析ツールの選定」がエンジニアの重要な役割となります。