平成29年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問20 解説 ライセンス購入の最適化
問20 本社の10部署に合計50台のPCがあり, 表計算ソフトが50ライセンスと各部署に最低1冊, すなわち合計10冊以上のマニュアルを必要としている。表に示す条件の場合, 最も安く購入できる組合せはどれか。
- ア 10ライセンスパック5個, マニュアル5冊を購入
- イ 20ライセンスパック1個, 10ライセンスパック3個, マニュアル6冊を購入
- ウ 20ライセンスパック2個, 10ライセンスパック1個, マニュアル7冊を購入
- エ 20ライセンスパック2個, 1ライセンス10個を購入 ✓ 正答
解説
この問題は、各選択肢の条件(合計50ライセンス以上、マニュアル合計10冊以上)を満たした上で、総費用を計算し、最も安くなる組合せを特定する問題です。試験では、提示されたすべての選択肢について計算を行い、比較することが最も確実です。
計算において注意すべき点は、ライセンスパックを購入すると「マニュアルが1冊付属する」というルールです。不足するマニュアル分のみを1冊5,000円で追加購入する必要があります。
各選択肢の総額を計算します(価格は1ライセンスあたりの単価です)。
ア:10ライセンスパック5個(計50ライセンス、マニュアル5冊付属) ライセンス費用: マニュアルは5冊不足(計10冊必要)なので追加購入が必要 マニュアル追加費用: 合計:
イ:20ライセンスパック1個(20ライセンス、マニュアル1冊)、10ライセンスパック3個(30ライセンス、マニュアル3冊)、マニュアル6冊購入 ライセンス費用: マニュアルは計4冊付属済み、計10冊必要なので6冊追加購入 マニュアル追加費用: 合計:
ウ:20ライセンスパック2個(40ライセンス、マニュアル2冊)、10ライセンスパック1個(10ライセンス、マニュアル1冊)、マニュアル7冊購入 ライセンス費用: マニュアルは計3冊付属済み、計10冊必要なので7冊追加購入 マニュアル追加費用: 合計:
エ:20ライセンスパック2個(40ライセンス、マニュアル2冊)、1ライセンス10個(10ライセンス、マニュアル10冊) ライセンス費用: マニュアルは合計12冊(2+10)付属済み。条件の10冊を上回るため追加購入なし 合計:
比較の結果、最も安いのはエの630,000円となります。
コスト最適化の考え方 IT資産管理において、ライセンス購入は一度きりの費用ではなく、保守運用を含めたライフサイクルコスト(TCO:総保有コスト)で考えることが重要です。この問題のように「パック割引」と「オプション購入(この場合はマニュアル)」の費用を比較するのは、企業がソフトウェア導入時の見積もりを比較検討する際によくあるシチュエーションです。
単にライセンス単価の安さだけに注目するのではなく、付属する特典や運用に必要な付帯コストを含めて「システム全体でいくらかかるか」を算出する計算能力は、実務における調達プロセスや予算管理の場面で非常に役立ちます。また、ライセンス形態はメーカーによって異なるため、契約条件を正確に読み解く読解力もエンジニアや管理者に求められる不可欠なスキルです。