平成29年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問25 解説 ダイバーシティマネジメント
企業が,異質,多様な人材の能力,経験,価値観を受け入れることによって,組 織全体の活性化,価値創造力の向上を図るマネジメント手法はどれか。
- ア カスタマーリレーションシップマネジメント
- イ ダイバーシティマネジメント ✓ 正答
- ウ ナレッジマネジメント
- エ バリューチェーンマネジメント
解説
この問題は、キーワードの対比で解くことができます。問題文にある「多様な人材」「受け入れる」という言葉は、英語で多様性を意味する「ダイバーシティ(Diversity)」と直結します。選択肢の中でこの考え方を表しているのは「ダイバーシティマネジメント」だけですので、迷わずイを選ぶのが正解です。
ダイバーシティマネジメントとは、性別、年齢、国籍、障がいの有無、価値観など、異なる背景を持つ人材を積極的に受け入れ、それらの個性を組織の力に変えていく経営手法のことです。かつてのような「同じような人材で固めて統率する」組織運営ではなく、多様な視点を掛け合わせることで、新しいアイデアを生み出しやすくしたり、急速な社会変化に対応できる柔軟な組織を作ったりすることを目的としています。
この考え方は、昨今のグローバル化や少子高齢化が進む日本において、企業が生き残るために極めて重要なテーマとなっています。例えば、製品開発の現場で「自分とは異なる視点を持つメンバーの意見」を取り入れることで、今まで見落としていた顧客のニーズに気づくことができるかもしれません。また、働き方改革との関連も深く、育児や介護など個々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を認めることも、ダイバーシティマネジメントの一環です。
他の選択肢について確認しておくと、誤解を防ぐことができます。 アのカスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)は、顧客との関係を管理し、優良顧客を増やすための手法です。 ウのナレッジマネジメントは、個人の知識やノウハウを組織全体で共有し、業務効率を上げる手法です。 エのバリューチェーンマネジメントは、企業の事業活動を価値の連鎖と捉え、どの活動で利益が出ているかを分析・改善する手法です。
これらはITパスポート試験で頻出の用語です。「誰を(何に)注目しているのか」という視点を整理しておくと、似たような横文字が並んでも混乱せずに選べるようになります。
ダイバーシティ経営(経済産業省) 多様な人材を活かすダイバーシティ・マネジメント(厚生労働省) ダイバーシティ(Wikipedia)