ITパスポート試験 / 平成29年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 / 問33
certification-simodake-work

平成29年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問33 解説 JANコードのメリット

POSシステムやSCMシステムにJANコードを採用するメリットとして、適切なものはどれか。

  1. ICタグでの利用を前提に作成されたコードなので、ICタグの性能を生かしたシステムを構築することができる。
  2. 画像を表現することが可能なので、商品画像と連動したシステムへの対応が可能となる。
  3. 企業間でのコードの重複がなく、コードの一意性が担保されているので、自社のシステムで多くの企業の商品を取り扱うことが容易である。 ✓ 正答
  4. 商品を表すコードの長さを企業が任意に設定できるので、新商品の発売や既存商品の改廃への対応が容易である。

解説

この問題は、JANコードの持つ最大の役割である「共通ルールとしての国際標準性」に注目すると即座に解くことができます。JANコードは世界共通の商品識別番号であり、異なる企業間でも同じ商品には必ず同じコードが振られているため、誰が読み取ってもその商品が何であるかを一意に特定できる点が正解の根拠となります。

JANコードの仕組みと役割

JANコードはJapanese Article Numberの略称で、世界的にはEANコードと呼ばれている国際的な規格です。このコードは単なる数字の羅列ではなく、GS1という国際機関が管理しており、企業ごとに割り当てられた国コードやメーカーコードと、製品個別の商品アイテムコードから構成されています。

このシステムにおいて最も重要なのは、一度発行された番号が世界中のどこであっても、同じ商品を指し示すという約束事です。もし企業ごとに独自のルールでコードを自由に決めてしまうと、スーパーマーケットなどの小売店で多種多様なメーカーの商品を一括管理しようとした際、同じ商品に複数のコードが割り当てられて混乱が生じたり、あるいは逆に異なる商品に同じコードが割り当てられてシステムが誤作動したりする危険性があります。JANコードを採用することで、メーカー、卸売業者、小売店という流通の垣根を越えて、一つのコードで商品を正確に識別・管理することが可能になっています。

現場での活用と学習の意図

ITパスポート試験においてこの問題が出題される背景には、物流や販売管理システムが単一企業の中だけで完結するものではなく、サプライチェーン全体で連携して動いているという現代のビジネス構造を理解させる狙いがあります。

例えば、あるコンビニエンスストアでは毎日数万種類の商品が扱われますが、それらすべてを自社独自のコードで管理するのは不可能です。他社が製造した飲料やお菓子であっても、JANコードという共通言語があるおかげで、レジでバーコードをスキャンするだけで「どのメーカーの」「どの商品が」「いくらで売れたか」を即座にPOSシステムへ反映させることができます。また、在庫が少なくなればSCM(供給連鎖管理)システムを通じて自動的に発注が行われます。このように、ITシステムは標準化されたルールがあるからこそ、企業間をまたいだ効率的な連携を実現しています。

選択肢にあるICタグとの混同やコード長の自由設定といった記述は、JANコードの仕様や役割から外れた誤りです。ITの活用において「標準化」がいかに効率化の要であるかを理解することが、この問題を解く鍵となります。

GS1 Japan|JANコード 経済産業省|バーコード(JANコード) ITパスポート試験ドットコム|POSシステム・SCM用語解説

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう