平成31年度 春期 ITパスポート試験 問42 解説 プロジェクトスコープ
プロジェクト管理におけるプロジェクトスコープの説明として, 適切なものはどれか。
- ア プロジェクトチームの役割や責任
- イ プロジェクトで実施すべき作業 ✓ 正答
- ウ プロジェクトで実施する各作業の開始予定日と終了予定日
- エ プロジェクトを実施するために必要な費用
解説
「スコープ」という英単語には「範囲」や「領域」という意味があります。プロジェクト管理におけるスコープとは、プロジェクトを通じて「何をやるのか」という作業範囲を指す言葉です。選択肢のうち、作業の範囲を明確に定義しているのは「実施すべき作業」であるため、イが正解となります。
プロジェクトスコープの役割 プロジェクトにおいてスコープを定義する最大の目的は、何がプロジェクトに含まれ、何が含まれないかを明確にすることです。プロジェクトの成功には、顧客や依頼主と合意した範囲内の作業だけを過不足なく遂行することが求められます。
もし、このスコープが曖昧なまま進めると、プロジェクトの途中で当初予定していなかった機能追加や作業の依頼が次々と発生し、納期が遅れたり予算が超過したりするリスクが高まります。これを「スコープクリープ」と呼び、プロジェクトマネジメントにおいて最も避けるべき事態の一つです。
試験における関連概念 ITパスポート試験では、プロジェクトマネジメントの知識エリアとして、以下の3つの制約(プロジェクトの3大制約)をセットで覚えるのが定石です。
- スコープ(作業範囲)
- スケジュール(納期・時間)
- コスト(費用・予算)
今回のように「スコープ=実施すべき作業」と理解しておけば、他の選択肢との違いも明確になります。たとえば、選択肢ウは「スケジュール」、選択肢エは「コスト」に関する説明です。プロジェクト管理は、この3つのバランスを適切に調整しながら進行していく業務であると押さえておきましょう。
実際の現場では、作成すべき成果物の一覧を作成し、それを作るために必要な工程を書き出すことでスコープを確定させます。試験でも「スコープを定義する=やるべき作業範囲を確定させ、計画外の作業を排除する」という文脈で出題されることが多いため、このセットで記憶しておくことをお勧めします。
ITパスポート試験ドットコム:プロジェクトスコープ IPA:プロジェクトマネジメント JIS Q 21500:2018 プロジェクトマネジメントの手引