第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 / 各問題解説 / 問181
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令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 機械科目 問181 解説 問18(a) 問18

設問図

問18(a) 図1は,調節計の演算回路などによく用いられるブロック線図を示す。図2は,図1のブロックG1(jω)の詳細を示し,静電容量C[F]と抵抗R[Ω]からなる回路を示す。この回路の入力量V1(jω)に対する出力量V2(jω)の周波数伝達関数G1(jω)=V2(jω)/V1(jω)を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 1/(CR+jω)
  2. 1/(1+jωCR)
  3. CR/(CR+jω)
  4. CR/(1+jωCR)
  5. jωCR/(1+jωCR) ✓ 正答

解説

図2の回路において、入力電圧 V1(jω)V_1(j\omega) がコンデンサ CC と抵抗 RR に直列に加えられ、そのうち抵抗 RR の両端から出力電圧 V2(jω)V_2(j\omega) を取り出す分圧の形になっているため、周波数伝達関数 G1(jω)G_1(j\omega) は jωCR/(1+jωCR)j\omega CR / (1 + j\omega CR) となります。

インピーダンスと分圧の法則

交流回路において、受動素子である抵抗やコンデンサに正弦波電圧を加えたときの応答は、複素数を用いたインピーダンスを用いることで直流回路と同様の考え方で解析できます。

抵抗 RR のインピーダンスは RR であり、コンデンサ CC のインピーダンスは 1/(jωC)1 / (j\omega C) と表されます。ここで、jj は虚数単位、ω\omega は角周波数を指します。

複数のインピーダンスが直列に接続された回路において、特定の素子にかかる電圧を求める際は、直流回路における抵抗の直列接続と同様の「分圧の法則」が適用可能です。全体の電圧に対して、注目する素子のインピーダンスの割合を乗じることで、その素子の両端電圧を求めることができます。

回路解析の手順

図2の回路における出力電圧 V2(jω)V_2(j\omega) を求める手順を整理します。

  1. 直列回路全体の合成インピーダンスを算出します。コンデンサのインピーダンス 1/(jωC)1 / (j\omega C) と抵抗のインピーダンス RR の和として、R+1/(jωC)R + 1 / (j\omega C) となります。
  2. 分圧の法則を適用し、入力電圧 V1(jω)V_1(j\omega) に対する出力電圧 V2(jω)V_2(j\omega) の比率を数式化します。出力側の素子は抵抗 RR であるため、以下の式が成り立ちます。 V2(jω)=V1(jω)×RR+1jωCV_2(j\omega) = V_1(j\omega) \times \frac{R}{R + \frac{1}{j\omega C}}
  3. 上記の式を G1(jω)=V2(jω)/V1(jω)G_1(j\omega) = V_2(j\omega) / V_1(j\omega) の形にするため、右辺の分母と分子に jωCj\omega C を乗じて整理します。 G1(jω)=R⋅jωC(R+1jωC)⋅jωC=jωCRjωCR+1G_1(j\omega) = \frac{R \cdot j\omega C}{(R + \frac{1}{j\omega C}) \cdot j\omega C} = \frac{j\omega CR}{j\omega CR + 1}

この式を導く過程で、分母にある jωCR+1j\omega CR + 1 を選択肢に合わせて 1+jωCR1 + j\omega CR と書き換えることで、目的の伝達関数が特定されます。

図2のコンデンサと抵抗の並び順と、出力電圧がどの素子から取り出されているかを改めて眺めると、各素子にかかる電圧の比率が周波数によってどのように変化するのかが浮かび上がってきます。

参考リンク

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