令和5年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問151 解説 問15(a) 問15
問15(a) 図の平衡三相回路について、次の(a)及び(b)の間に答えよ。端子a,cに100Vの単相交流電源を接続したところ、回路の消費電力は200Wであった。抵抗R[Ω]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 0.30
- 30 ✓ 正答
- 33
- 50
- 83
解説
端子a, c間に100Vの電圧を印加すると、電源から見た合成抵抗は50Ωとなり、この回路の消費電力が200Wであるという条件から抵抗Rの値を計算すると30Ωになります。
合成抵抗と消費電力の関係
回路全体の消費電力 [W]は、端子間に印加した電圧を [V]、電源から見た回路全体の合成抵抗を [Ω]とすると、という関係式で表されます。この関係は、回路がどのような複雑な構成であっても、単一の等価的な抵抗に置き換えることで成立します。
回路計算において、複数の抵抗が直列や並列に接続されている場合、それらをひとまとめにした合成抵抗を求めることが第一歩となります。直列接続では抵抗値の和をとり、並列接続では各抵抗の逆数の和をとることで、全体の電流の流れやすさを評価できます。
回路構成と抵抗値の算出
端子a, c間に電源を接続した際、回路がどのように見えるかを整理します。
- 電源から見た経路を確認します。端子aから入った電流は、まずの抵抗を通り、その先でデルタ結線された回路へと分岐します。同様に、端子cからもの抵抗を通ります。
- デルタ結線された [Ω]の抵抗3つに注目します。端子aとcの間に電圧を印加すると、一方の経路にはが直列に接続された状態となり、もう一方の経路にはとの直列回路が接続された状態となります。これらが並列に接続されることで、デルタ結線部の合成抵抗はとなります。
- 全体の合成抵抗は、入力側のと、そしてデルタ結線部の合成抵抗をすべて直列に足し合わせたものになります。つまり、です。
- 消費電力の式 に値を代入します。 となり、 を計算すると、 となります。
- この式を変形すると、となり、求める抵抗値が得られます。
端子aとcの間に電源を接続したとき、電流がどのような経路をたどり、各抵抗でどれだけの電力が消費されるのか、回路図上の抵抗のつながりをなぞってみると、全体の合成抵抗が浮かび上がってきます。