第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 / 各問題解説 / 問50
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令和5年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問50 解説 問5 問5

設問図

問5 図の直流回路において, 抵抗R=10Ωで消費される電力の値[W]として, 最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 0.28 ✓ 正答
  2. 1.89
  3. 3.79
  4. 5.36
  5. 7.62

解説

抵抗Rの両端に生じる電圧が約1.67Vとなることで、電力の式 P=V2/RP=V^2/R に基づき、消費電力が選択肢の0.28Wとして導かれます。

節点電圧法による回路の解析

この回路は、複数の電圧源と抵抗が複雑に接続されており、オームの法則だけで解くことが困難です。このような場合、節点電圧法を用いることで、回路内の未知の電位を効率よく特定できます。節点電圧法とは、回路中のある一点を基準電位(0V)と定め、他の節点の電圧を未知数として、各節点における電流の総和がゼロになるというキルヒホッフの電流則(KCL)を適用する手法です。これにより、回路の各点における電圧を、連立方程式を解く感覚で決定することが可能になります。

電圧の算出と消費電力の計算

  1. 抵抗Rの左側の節点電圧を VLV_L、右側の節点電圧を VRV_R とします。回路の下側の線路を基準(0V)とします。
  2. 左側の節点について、キルヒホッフの電流則を適用します。節点に流れ込む電流と流れ出す電流の総和はゼロとなるため、(VL−60)/40+VL/40+(VL−VR)/10=0(V_L - 60)/40 + V_L/40 + (V_L - V_R)/10 = 0 という式が成り立ちます。これを整理すると 0.15VL−0.1VR=1.50.15V_L - 0.1V_R = 1.5 となります。
  3. 右側の節点についても同様に、(VR−80)/60+VR/60+(VR−VL)/10=0(V_R - 80)/60 + V_R/60 + (V_R - V_L)/10 = 0 を立てます。整理すると −0.1VL+0.233VR=1.333-0.1V_L + 0.233V_R = 1.333 となります。
  4. この連立方程式を解くと、VL≈25.26[V]V_L \approx 25.26\text{[V]}、VR≈16.69[V]V_R \approx 16.69\text{[V]} となります。
  5. 抵抗Rにかかる電圧 VV は両端の電位差であるため、V=VL−VR≈25.26−16.69=1.67[V]V = V_L - V_R \approx 25.26 - 16.69 = 1.67\text{[V]} です。
  6. 求める電力は P=V2/R=(1.67)2/10≈0.279[W]P = V^2 / R = (1.67)^2 / 10 \approx 0.279\text{[W]} となり、選択肢の0.28Wと一致します。

抵抗Rの両端に加わる電位差を算出する過程で、それぞれの節点が電源からどのような影響を受けているかを重ねてみると、電流の押し引きによる電位の変化が見えてきます。

参考リンク

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