第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 / 各問題解説 / 問90
certification-simodake-work

令和5年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問90 解説 問9 問9

設問図

問9 図のように, 抵抗 R [Ω] と誘導性リアクタンス XL [Ω] が直列に接続された交流回路がある。 R/XL = 1/√2 の関係があるとき, この回路の力率 cos φ の値として, 最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 0.43
  2. 0.50
  3. 0.58 ✓ 正答
  4. 0.71
  5. 0.87

解説

交流回路の力率 cosϕcos \phi は、抵抗 RR とインピーダンス ZZ の比率で決まるため、問題で与えられた R/XL=1/2R/X_L = 1/\sqrt{2} という関係式を代入して計算すると、値は約 0.580.58 となります。

直列回路のインピーダンスと力率の関係

抵抗 RR と誘導性リアクタンス XLX_L が直列に接続された回路において、全体のインピーダンス ZZ は、それぞれの成分が互いに直交する関係にあることから、ピタゴラスの定理を用いて Z=R2+XL2Z = \sqrt{R^2 + X_L^2} と表されます。

力率 cosϕcos \phi とは、回路の全インピーダンスに対する抵抗成分の割合を示す指標です。この回路においては以下の式で定義されます。

cosϕ=RZ=RR2+XL2cos \phi = \frac{R}{Z} = \frac{R}{\sqrt{R^2 + X_L^2}}

ここで、分母と分子をそれぞれ RR で割ると、比率の形式で扱いやすくなります。

cosϕ=1R2R2+XL2R2=11+(XLR)2cos \phi = \frac{1}{\sqrt{\frac{R^2}{R^2} + \frac{X_L^2}{R^2}}} = \frac{1}{\sqrt{1 + (\frac{X_L}{R})^2}}

この式から、力率は回路内の抵抗 RR とリアクタンス XLX_L の比率によって一意に定まることが分かります。

回路条件に基づく力率の算出

与えられた条件から、以下の手順で値を求めます。

  1. R/XL=1/2R/X_L = 1/\sqrt{2} の逆数をとり、XL/R=2X_L/R = \sqrt{2} であることを確認します。
  2. 力率の公式 cosϕ=1/1+(XL/R)2cos \phi = 1/\sqrt{1 + (X_L/R)^2} に XL/R=2X_L/R = \sqrt{2} を代入します。
  3. cosϕ=1/1+(2)2=1/1+2=1/3cos \phi = 1/\sqrt{1 + (\sqrt{2})^2} = 1/\sqrt{1 + 2} = 1/\sqrt{3} となります。
  4. 3\sqrt{3} はおよそ 1.7321.732 であるため、1÷1.732≒0.5771 \div 1.732 \fallingdotseq 0.577 を計算し、最も近い選択肢を選択します。

抵抗 RR を底辺、リアクタンス XLX_L を高さとした直角三角形の斜辺にインピーダンス ZZ を重ねてみると、力率がその三角形の底辺と斜辺の比として浮かび上がってきます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう