第三種電気主任技術者試験 / 令和6年度第三種電気主任技術者上期試験 機械科目 / 各問題解説 / 問120
certification-simodake-work

令和6年度第三種電気主任技術者上期試験 機械科目 問120 解説 問12 問12

設問図

問12 熱の伝導は電気の伝導によく似ている。下記は,電気系の量と熱系の量の対応表である。 [電気系と熱系の対応表] ・電圧 V [V] : (ア) [K] ・電気量 Q [C] : 熱量 Q [J] ・電流 I [A] : (イ) [W] ・導電率 σ [S/m] : 熱伝導率 λ [W/(m・K)] ・電気抵抗 R [Ω] : 熱抵抗 R_T (ウ) ・静電容量 C [F] : 熱容量 C (エ) 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

  1. (1) (ア) 温度差 θ, (イ) 熱流 Φ, (ウ) [K/W], (エ) [J/K] ✓ 正答
  2. (2) (ア) 熱流 Φ, (イ) 温度差 θ, (ウ) [J/K], (エ) [K/W]
  3. (3) (ア) 温度差 θ, (イ) 熱流 Φ, (ウ) [K/J], (エ) [J/K]
  4. (4) (ア) 熱流 Φ, (イ) 温度差 θ, (ウ) [J/K], (エ) [J/W]
  5. (5) (ア) 温度差 θ, (イ) 熱流 Φ, (ウ) [K/W], (エ) [J/W]

解説

熱の伝導と電気の伝導は、その物理現象が類似した数式で表されるため、対応表の(ア)には温度差θ、(イ)には熱流Φ、(ウ)には[K/W]、(エ)には[J/K]が当てはまります。

電気系と熱系の物理的対応

電気の世界におけるオームの法則および回路の基本的な性質は、熱の世界の現象と対応付けることができます。この類推(アナロジー)を理解する鍵は、電気の流れを「熱の移動」に見立てることです。

  • 電圧 V [V] は、電流を押し流そうとする「電位の差」です。これに対応して、熱の世界では温度の高い方から低い方へ熱を移動させようとする「温度差 θ [K]」が対応します。
  • 電流 I [A] は、単位時間あたりに流れる電荷の量です。これに対応して、熱の世界では単位時間あたりに移動する熱エネルギー(仕事率)である「熱流 Φ [W]」が対応します。
  • 電気抵抗 R [Ω] は、電圧と電流の比(R = V/I)で表されます。同様に、熱抵抗 RT は温度差と熱流の比(RT = θ/Φ)で定義され、単位は [K/W] となります。
  • 静電容量 C [F] は、蓄えられる電荷と電圧の比(C = Q/V)です。同様に、熱容量 C は蓄えられる熱量と温度差の比(C = Q/θ)で定義され、単位は [J/K] となります。

対応表を埋める判断の手順

電気系と熱系の関係性を整理することで、各空欄を特定します。

  1. 空欄(ア)と(イ)を決定する 電気系の電圧 V に対応するのは熱的な高さである「温度差 θ」です。また、電気系の電流 I に対応するのは単位時間あたりの熱移動量である「熱流 Φ」です。これらを対応表に当てはめます。

  2. 空欄(ウ)の単位を決定する 熱抵抗 RT は、電気抵抗 R の定義である V/I と同様に、温度差 θ [K] を熱流 Φ [W] で割った値となります。したがって、その単位は [K/W] となります。

  3. 空欄(エ)の単位を決定する 熱容量 C は、静電容量 C の定義である Q/V と同様に、蓄えられる熱量 Q [J] を温度差 θ [K] で割った値となります。したがって、その単位は [J/K] となります。

これらの対応関係を眺めてみると、電気の流れる道筋が、熱の伝わる様子と重なって見えてきます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう