第三種電気主任技術者試験 / 令和6年度第三種電気主任技術者上期試験 電力科目 / 各問題解説 / 問151
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令和6年度第三種電気主任技術者上期試験 電力科目 問151 解説 問15(a) 問15

設問図

問15(a) 水車の種類,回転速度と比速度の関係について,次の(a)及び(b)の問いに答えよ。ある水車を有効落差200m,水車出力85000kWで運転するときの水車の比速度が100m・kWであった。このときの水車の回転速度とこの水車に対し一般に用いられる水車の種類との組合せとして,最も適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. フランシス水車 217
  2. カプラン水車 217
  3. カプラン水車 258
  4. フランシス水車 258 ✓ 正答
  5. ペルトン水車 258

解説

比速度の定義式に有効落差200m、出力85000kW、比速度100m・kWを代入し、さらに落差200mで利用される水車の特性を照らし合わせることで、回転速度258min^-1のフランシス水車が導かれます。

比速度の物理的意味と計算

水車の比速度(NsN_s)とは、ある水車と幾何学的に相似な形状を持つ模型水車を作ったと仮定し、その模型水車が有効落差1mのときに1kWの出力を発生させる場合の回転速度と定義されます。この指標は、水車の形状や特性を分類するために極めて重要です。比速度の計算式は以下の通りです。

Ns=NPH5/4N_s = \frac{N \sqrt{P}}{H^{5/4}}

ここで、各記号は以下の通りです。

  • NsN_s: 比速度 [m・kW]
  • NN: 回転速度 [min^-1]
  • PP: 水車出力 [kW]
  • HH: 有効落差 [m]

この式は、水車の運転状態(N,P,HN, P, H)が与えられた際に、その水車がどの程度の回転性能を持つかを決定する指標として機能します。

水車の種類と落差・比速度の関係

水車の種類は、一般的に有効落差の大きさと比速度の範囲によって決定されます。

  • ペルトン水車: 高落差に適しており、比速度は小さくなります。
  • フランシス水車: 中程度の落差に適しており、比速度も中程度の範囲です。
  • カプラン水車: 低落差に適しており、比速度は大きくなります。

落差200mは、中落差の代表的な条件であり、この環境下で運用される水車としてはフランシス水車が一般的です。

回転速度の導出手順

与えられた条件から、以下の手順で回転速度を求めます。

  1. 式の変形 比速度の定義式を変形して、回転速度NNについて解きます。 N=Ns⋅H5/4PN = \frac{N_s \cdot H^{5/4}}{\sqrt{P}}

  2. 数値の代入 問題文中の値、比速度 Ns=100N_s = 100、有効落差 H=200H = 200、出力 P=85000P = 85000 を代入します。 N=100⋅2001.2585000N = \frac{100 \cdot 200^{1.25}}{\sqrt{85000}}

  3. 計算の実行 2001.25=200×2000.25≈200×3.76=752200^{1.25} = 200 \times 200^{0.25} \approx 200 \times 3.76 = 752 85000≈291.5\sqrt{85000} \approx 291.5 これより、N≈100×752291.5≈258 min−1N \approx \frac{100 \times 752}{291.5} \approx 258 \text{ min}^{-1} となります。

以上の計算結果である258min^-1と、中落差に適した水車であるという選定基準を組み合わせると、結論が定まります。

有効落差200mという条件の数値と、水車の形状特性を示す比速度の式を重ねてみると、この水車が本来持つべき回転性能の姿が見えてきます。

参考リンク

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