第三種電気主任技術者試験 / 令和6年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 / 各問題解説 / 問152
certification-simodake-work

令和6年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問152 解説 問15(b) 問15

設問図

問15(b) 図の交流回路において, 回路素子は, インダクタンスLのコイル又は静電容量Cのコンデンサである。この回路に正弦波交流電圧v=500sin(1000t)[V]を加えたとき, 回路に流れる電流は, i=-50cos(1000t)[A]であった。この回路素子に蓄えられるエネルギーの最大値Wmax[J]として, 最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし, インダクタンスの場合には1/2Li^2の, 静電容量の場合には1/2Cv^2のエネルギーが蓄えられるものとする。

  1. 2.5
  2. 6.25
  3. 12.5 ✓ 正答
  4. 25
  5. 125

解説

回路素子に流れる電流の最大値とインダクタンスの値から、コイルに蓄えられるエネルギーの式に代入することで、エネルギーの最大値12.5[J]が導かれます。

回路素子の判別とエネルギーの定義

交流回路において、コイル(インダクタンス LL)とコンデンサ(静電容量 CC)は、それぞれ電磁エネルギーまたは静電エネルギーを蓄える性質があります。コイルには電流の二乗に比例するエネルギーが蓄えられ、コンデンサには電圧の二乗に比例するエネルギーが蓄えられます。

問題文で与えられた電圧 v=500sin⁡(1000t)v=500\sin(1000t)[V] と電流 i=−50cos⁡(1000t)i=-50\cos(1000t)[A] を比較すると、電流の位相が電圧よりも90度(π/2\pi/2ラジアン)遅れています。この位相関係から、当該回路素子はインダクタンス LL であると判断できます。ここで、コイルの端子電圧の基本式 v=L⋅di/dtv = L \cdot di/dt を用いると、インダクタンスの値は L=500/(1000×50)=0.01L = 500 / (1000 \times 50) = 0.01[H] すなわち 10[mH] となります。

エネルギーの最大値の算出

インダクタンスに蓄えられるエネルギーの最大値 WmaxW_{\text{max}} を求める手順は以下の通りです。

  1. コイルに流れる電流 i(t)=−50cos⁡(1000t)i(t) = -50\cos(1000t)[A] より、電流の最大値 ImaxI_{\text{max}} を特定します。係数から Imax=50I_{\text{max}} = 50[A] であることが分かります。
  2. 問題文で与えられたエネルギーの計算式 Wmax=12LI2W_{\text{max}} = \frac{1}{2}LI^2 に、求めた L=0.01L = 0.01[H] と Imax=50I_{\text{max}} = 50[A] を代入します。
  3. 計算を実行すると、Wmax=12×0.01×502=0.005×2500=12.5W_{\text{max}} = \frac{1}{2} \times 0.01 \times 50^2 = 0.005 \times 2500 = 12.5[J] となり、回路素子が蓄えるエネルギーの最大値が得られます。

電圧と電流の波形における位相差に注目し、エネルギーの蓄積特性を計算式に重ねてみると、回路の振る舞いが見えてきます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう