令和6年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問60 解説 問6 問6
問6 図の回路において,抵抗R[Ω]には電流0.3Aが流れている。抵抗Rの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 2.0 ✓ 正答
- 2.8
- 3.7
- 4.9
- 25
解説
抵抗Rに流れる電流が0.3Aであるという条件のもと、回路内の各節点における電位のバランスを考慮すると、抵抗Rの値は2.0Ωとなります。
回路解析に必要な法則
この回路のように複数の電源と抵抗が接続された複雑な回路を解くためには、キルヒホッフの法則が不可欠です。キルヒホッフの電流則は、回路内の任意の接続点(ノード)に流れ込む電流の総和と、そこから流れ出る電流の総和は等しいという性質です。また、オームの法則()を用いることで、抵抗にかかる電圧降下を電流と抵抗値から求めることができます。これらの法則を組み合わせることで、回路中の未知の電圧や電流を求めることが可能になります。
電圧と電流の関係式
回路図の中央にある接続点をV_x[V]と置きます。この節点には左側からの電流、中央の枝(抵抗R側)、下の枝(4V電源側)が接続されています。
- まず、左側の9V電源から6Ωの抵抗を通ってV_xに至るまでの電圧を考えます。全体の電流をI_totalとすると、6Ωの抵抗での電圧降下はであり、という関係が成り立ちます。
- 次に、抵抗Rを含む枝に注目します。この枝には3Vの電源が直列に接続されており、0.3Aの電流が流れています。オームの法則に基づき、抵抗Rの両端にかかる電圧はとなります。したがって、節点V_xと右端の節点の電位差を考慮すると、という式が導かれます。
- 同様に、下の枝にある4V電源と1Ωの抵抗の枝についても考えます。この枝に流れる電流をI_2とすると、オームの法則よりとなります。
- 最後にキルヒホッフの電流則を適用します。左側から流入する電流I_totalは、右側の2つの枝へ分岐するため、という関係があります。
これらの式を整理し、を消去して計算を進めると、Rの値が2.0Ωと確定します。回路全体の電流の流れと、枝分かれする各ルートの電位を重ねてみると、抵抗Rの両端に生じる電圧の姿が見えてきます。