平成26年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問24 解説 営業秘密の保護
営業秘密を保護する法律はどれか。
- ア 実用新案法
- イ 著作権法
- ウ 特許法
- エ 不正競争防止法 ✓ 正答
解説
正解の判断根拠
この問題は、法律が保護対象とする「知的財産の種類」を区別することで解けます。営業秘密(ノウハウや顧客名簿など)は、公に登録して独占権を得るものとは異なり、不正な手段による流出を防ぐことで守られます。この仕組みを規定しているのが不正競争防止法です。他の選択肢はそれぞれ別の対象を保護する法律であるため、消去法で正解を導くことができます。
知的財産権と関連法律の整理
ITパスポート試験において、知的財産権に関する法律は以下の分類で覚えるのが定石です。
- 不正競争防止法:営業秘密(顧客リスト、製造プロセス、未公開の企画など)、ブランド(周知な商品表示)を保護する。
- 特許法:自然法則を利用した技術的な「発明」を保護する。出願・審査を経て権利化される。
- 著作権法:プログラムのソースコード、文書、音楽、絵画など、人間が思想や感情を創作的に表現したものを保護する。登録は不要で、作成した時点で自動的に発生する。
- 実用新案法:物品の形状や構造に関する「考案」を保護する。特許よりも簡易な技術が対象。
営業秘密は、特許のように特許庁に情報を公開して権利を得るものではありません。「秘密として管理」されており、「有用な情報」であり、「公然と知られていない」という3つの条件(秘密管理性、有用性、非公知性)を満たしている場合に限り、法律によって保護の対象となります。
なぜこの知識がビジネス現場で重要なのか
ビジネスの現場では、日々新しい企画や取引先との契約、社内独自の業務ノウハウが生まれています。もし、社員が転職先に顧客名簿を持ち出したり、企業の売りの技術が競合他社に盗用されたりした場合、どのような根拠で相手を訴えることができるかを知っておく必要があります。
特にデジタル化が進む現代では、データのコピーや転送が容易であるため、営業秘密が漏洩するリスクが非常に高まっています。不正競争防止法を知っておくことは、単なる試験対策にとどまらず、自社の価値ある情報をどのように管理・運用すべきかという「情報資産保護」の観点を養うことにつながります。