平成26年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問88 解説 利益最大化の組合せ
M社で計画している特売コーナでは,放送時間の中で紹介できる商品が2種類に 限定されるので,商品A~Dの中から利益を最大化する組合せを選定する必要がある。 そこでYさんは,各商品に関する1日当たりの販売可能な数量,1個当たりの利益 及び1時間当たりの予想注文数を示す表2を,販売部門から入手した。 特売コーナで紹介した商品は,この番組の放送終了後から2時間以内に限り注文 を受け付けることにしたとき,利益を最大化する商品の組合せはどれか。
- 商品Aと商品B
- 商品Aと商品D
- 商品Bと商品C ✓ 正答
- 商品Cと商品D
解説
この問題は、制約条件に基づいた最大利益を導き出す計算問題です。以下の3ステップで解くことができます。
- 2時間で受注できる上限を算出する 各商品の「1時間当たりの予想注文数」に2を掛け、その値と「1日当たりの販売可能数量」を比較します。小さい方の数値が、実際に販売できる数となります。
- 商品ごとの最大利益を算出する 算出した販売数に「1個当たりの利益」を掛け合わせます。
- 組合せの合計利益を比較する 選択肢にある組合せについて、それぞれの合計利益を計算し、最も高いものを選びます。
各商品の販売数と利益の計算
まず、各商品の現実的な販売可能数を確認します。
商品A: 販売可能数90個に対し、2時間の予想注文は個。小さい方の90個が採用されます。利益は 万円です。
商品B: 販売可能数50個に対し、2時間の予想注文は個。小さい方の50個が採用されます。利益は 万円です。
商品C: 販売可能数40個に対し、2時間の予想注文は個。小さい方の40個が採用されます。利益は 万円です。
商品D: 販売可能数25個に対し、2時間の予想注文は個。小さい方の20個が採用されます。利益は 万円です。
これらのデータから、組合せごとの合計利益を算出します。
- 商品Aと商品B: 万円
- 商品Aと商品D: 万円
- 商品Bと商品C: 万円
- 商品Cと商品D: 万円
結果として、商品Bと商品Cの組合せが最も高い利益を生み出します。
制約条件と最適化の考え方
この問題のポイントは、複数の制限(在庫数という物理的制約と、需要という時間的制約)がある中で、どれがボトルネックになっているかを見極める点にあります。
実務の現場では、資源(予算、時間、人員、材料など)は常に有限です。限られたリソースをどのように配分すれば、企業活動の目的(この場合は利益の最大化)を達成できるかという「最適化」の視点は、経営資源の効率的運用において非常に重要です。
ITパスポート試験でこの手の問題が出題される意図は、単なる計算能力を問うことだけでなく、データに基づいて「何が制限となり、どの選択が最も合理的か」を論理的に判断するビジネスセンスを養うことにあります。在庫量だけで判断すると商品Aが有利に見えますが、需要という制約を加味することで、売れ筋と利益率のバランスが最適化されるという事実は、仕入れ計画や販売計画を立てる際の実践的なシミュレーションそのものです。