ITパスポート試験 / 平成26年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 / 問90
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平成26年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問90 解説 製造原価のグラフ

設問図

製品Hには,社外から仕入れている部品Jが使われている。この部品Jの仕入価格が来月から値上がりする可能性が出てきた。部品Jが値上がりし,製造方法として案Bを採用する場合,図1の製造台数と製造原価のグラフはどのようになるか。 ここで,元の製造台数と製造原価の関係を実線で,部品Jの仕入価格が値上がりした場合の関係を破線で示す。

選択肢図
  1. ✓ 正答

解説

この問題は、製造原価の構成要素とグラフ上の変化の関係を理解することで、計算せずに正解を導くことができます。

解き方

製造原価は「固定費」と「変動費」の合計で表されます。

  1. 固定費(製造台数が0でもかかる費用)は、部品Jの価格が変わっても影響を受けないため、グラフの切片(縦軸との交点)は変化しません。
  2. 変動費(1個製造するごとにかかる費用)は、部品Jの仕入価格が上がると増加します。グラフにおいて変動費は直線の「傾き」に対応しているため、傾きが急(より上向き)になります。

これらを踏まえると、切片は変わらず、傾きだけが大きくなっている破線を探せばよいことになります。その条件を満たすのが選択肢ウです。

原価の構造を理解する

この問題の核となるのは、製造原価を以下の式で捉えることです。

製造原価=固定費+(変動費単価×製造台数)製造原価 = 固定費 + (変動費単価 \times 製造台数)

この式を数学の一次関数 y=ax+by = ax + b に当てはめてみましょう。

  • yy(縦軸):製造原価
  • xx(横軸):製造台数
  • aa(傾き):変動費単価(部品単価など)
  • bb(切片):固定費(工場の賃料や人件費など)

今回のケースでは、部品Jの値上がりによって「変動費単価」が大きくなっています。関数でいえば aa の値が増えることになるため、直線がより急な角度で右肩上がりに変化します。一方で、固定費には変更がないため、bb の値(縦軸との交点)は変わりません。

実務における重要性

この知識は、ITシステムの開発やプロジェクト管理においても極めて重要です。例えば、ソフトウェア開発における「外注費」や「クラウド利用料」は、ユーザー数や処理量に応じて増減する変動費的な性質を持っています。

  • 変動費が上がると損益分岐点がどう変わるのか
  • 利益を確保するために、固定費を削るべきか、変動費を抑制するべきか

こういった意思決定を行う際に、グラフを用いてコスト構造を可視化する能力が求められます。ITパスポート試験でこの図表問題を解くことは、将来的に経営層やプロジェクトマネージャーとコストに関する会話をスムーズにするための第一歩となります。

参考リンク

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