接地工事
第二種電気工事士 試験対策:接地工事の必須知識
接地工事は、感電防止や機器の誤動作防止のために非常に重要な工事です。第二種電気工事士試験では、接地工事の種類、目的、施工方法、接地抵抗値などが問われます。ここでは、合格のために最低限押さえておくべき知識をコンパクトにまとめました。
1. 接地の目的
- 感電防止: 電機器の金属製外箱などが漏電した場合、電流を大地に流し、人体への感電を防ぎます。
- 機器の保護: 雷サージなどの異常電圧から機器を保護します。
- 誤動作防止: 電位の安定化を図り、通信機器などの誤動作を防ぎます。
2. 接地の種類と適用箇所
| 接地の種類 | 主な適用箇所 |
|---|---|
| A種 | 高圧または特別高圧の機器(発電所、変電所、開閉所などの構内) |
| B種 | 高圧または特別高圧の電線路(引込線など) |
| C種 | 低圧(300V以下)の機器の金属製外箱、電線路の金属管(ただし、D種接地で良い場合を除く) |
| D種 | 低圧(300V以下)の機器の金属製外箱、電線路の金属管(特に、漏電による感電の危険性が高い場合や、電線路の金属管の長さが規定以上の場合など) |
| E種 | 低圧(300V以下)で、対地電圧が150Vを超える機器の金属製外箱など |
| F種 | 低圧(300V以下)で、対地電圧が150V以下、かつ漏電遮断器が設置されている機器の金属製外箱など |
| G種 | 低圧(300V以下)で、対地電圧が150V以下、かつ漏電遮断器が設置されており、さらに乾燥した場所に施設される機器の金属製外箱など(E種、F種よりもさらに感電リスクが低い場合) |
【ポイント】
- 試験でよく問われるのは C種、D種、E種、F種、G種 です。
- 特に D種接地工事の省略条件 が頻出です。
3. D種接地工事の省略条件
以下のいずれかに該当する場合、D種接地工事は省略できます。
- 対地電圧が150V以下 で、かつ 漏電遮断器 が設置されている。
- 金属管の長さが 3m以下 である。(ただし、乾燥した場所に施設する場合)
- 乾燥した場所に施設される単相3線式100/200V(対地電圧100V)配線の電線路を収める金属管。
【過去問の傾向】
- 「D種接地工事を省略できないものは?」という形式で出題されることが多いです。
- 上記省略条件に当てはまらないケース(例:水気のある場所、対地電圧200V、漏電遮断器がない、金属管の長さが規定以上)が正解になります。
4. 接地線(軟銅線)の最小太さと接地抵抗の最大値
| 接地の種類 | 接地線(軟銅線)の最小太さ | 接地抵抗の最大値 |
|---|---|---|
| C種 | 1.6mm | 10Ω |
| D種 | 1.6mm | 100Ω |
| E種 | 1.6mm | 100Ω |
| F種 | 1.6mm | 100Ω |
| G種 | 1.6mm | 100Ω |
| ※ | 2.0mm | 500Ω |
【ポイント】
- C種接地工事以外は、接地線の最小太さは1.6mmです。
- D種、E種、F種、G種接地工事で、接地抵抗の許容最大値が500Ωとなる条件 があります。これは、対地電圧が200Vの機器などで、漏電遮断器が設置されている場合などに適用されます。
- 引込線の電源側に地絡遮断装置がない場合、接地抵抗の許容最大値が100Ωとなるケースもあります。
【過去問の傾向】
- 「接地線の最小太さと接地抵抗の最大値の正しい組み合わせは?」といった形式で出題されます。
- 特にD種接地工事における接地抵抗値(100Ωまたは500Ω)の区別が重要です。
5. 金属管工事との関係
- 金属管工事を行う場合、原則として金属管には D種接地工事 が必要です。
- ただし、前述の D種接地工事の省略条件 に該当する場合は省略可能です。
- 金属管の長さが3m以下で乾燥した場所であれば、D種接地工事は省略できます。
- 使用電圧200Vの三相電動機回路で、湿気の多い場所に1種金属製可とう電線管を用いた金属可とう電線管工事を行うことは不適切です。
6. その他
- 接地工事に使用する電線: 特殊な場合を除き、軟銅線が使用されます。
- 接地極: 地中に埋設される接地棒や接地板などがあります。
このまとめを参考に、過去問を解きながら理解を深めていきましょう。特に、接地工事の省略条件と、各接地工事における接地抵抗値の区別をしっかり押さえることが合格への鍵となります。
過去問 (7問)
出典:令和6年度 下期 学科試験、令和7年度 下期 第二種 学科試験、令和7年度 上期 学科試験(一般財団法人 電気技術者試験センター)